初心者にとって自作PCは高い!経験者の語る本音と助言

ガジェット好きなら誰しも一度は「自分でPCを組み立ててみたい」って思うのではないでしょうか!まず気になるのがお値段。お店で売っている市販PCと自作の場合にはどちらが安く済むのか気になるの人も多いでしょう。
「自作するのだから安いパーツを選んでコスパの良いPCを作れる!」って思っている人も多いかもしれません。

記事のタイトルに「自作PCは高い」と書いていますが、実は市販PCと同スペックのPCを自作する場合は自作PCの方が安く済みます。どれくらい安いかというと、既製品に比べて10〜20%くらいお得に組めます。それでも初心者にとっては高くなってしまう、もしくは損する可能性が高いです。その理由を説明していきましょう。

名称

既製品…特定のメーカーが本体まるごと売っているPC
BTO…パーツのグレードを自由に変更できる組み立てサービス
自作…各パーツを自分で集めて組み立てる

PC知識がないなら大人しく既製品、もしくはBTOを黙って買え

まず自作PCで購入が必要なパーツなどを見てみよう!

ケースパーツを全て内装する箱
マザーボード全てのパーツを繋げる基盤
グラフィックボード映像・3D系を描画するGPU内蔵のボード
※無くても良い
CPUPCの脳みそ
CPUクーラー光熱になるCPUを冷やす
※CPUにおまけで付いていることもある
※水冷の場合は数万予算が増える
メモリ処理データの一時保存場所
SSDOSを含む全てのデータを保存するメディア
※HDDもあるが過去の保存メディア
ドライブDVDなどを読み込むドライブ。OSインストール時に必要
※USBフラッシュメモリでOSをインストールする場合は不要
電源各パーツへ電力を供給する
ファン吸入と排出の最低2個
OSWindowsのOSライセンス代金
※殆どの場合はマザーボードにOSが紐付けられる
※2台目なら2台目用のライセンスを新たに買う必要がある

PCを組む時には、この上で挙げたパーツが一部を除いて必要になります。OSを忘れがちだけど、PC1台につき1つのライセンスが必須!

もしあなたがこれらのパーツの接続方法やスペック、速度とかもバッチリわかってるなら、自作PCにチャレンジしてみるのもアリです。でも、「えっ、何それ?」ってなる人は、既製品かBTOのゲーミングPCを買った方が無難かもしれません。一つ一つのパーツに学習コストが掛かるので理想のPCを構成するまで長時間かかっちゃいます。自分に合った選択をしよう!

学習コスト

自分でPCを組み立てるなら、必要なパーツの性能をきっちり理解しておく必要があります。これ、結構勉強に時間がかかります。一つ一つのパーツ価格は馬鹿にできないので適当に選んでしまうと後で後悔しがちです。

最近はパーツ同士の相性問題はあまり無いけど、性能に直結しない組み合わせが存在します。結局お金をドブに捨てることになるから気をつけて!

BTOならある程度そこそこの性能担保があるPCを組んでくれています。かゆいところに手が届かないPCが多いですが性能に後悔する可能性はかなり低いです。

例えば最上級のグラボを購入したのにCPUは最安値の物を買うと性能をフルに発揮できないのでグラボ代が無駄になったりするよ

保証は大事

既製品のゲーミングPCを買うと、メーカー保証が必ず付いています。中には3年間の無償保証に24時間サポートっていう、めっちゃ親切なオプション付きの既製PCもあるんです。でも、自作PCの場合はパーツごとに保証をチェックしなきゃいけません。

どっちにもメリットとデメリットがあるけど、無償保証と24時間サポートがどれだけ得かって考えると、初心者には市販のPCの方がお得感あると思います。自作すると、組み立て中のトラブルでパーツを壊してしまうリスクもあるし、予期せぬ時間や追加のコストがかかることもあるから要注意。
※特にCPUやメモリの取り付けは、初心者にとってはちょっと難易度高めだから注意!

既製品もパーツ換え可能

市販のゲーミングPCって、中のパーツも市販のものと同じだからアップグレードもバッチリ可能です。例えば、GPUが物足りなくなったら、もっと性能のいいやつに交換できるんです。
※保証は効かなくなるので注意!保証期間が切れてからアップグレードを推奨。

昔はメインパーツを替えるときにWindowsの認証が面倒でしたが、Windows 10以降はMicrosoftアカウントに紐付いてるから、アクティベーションも割とラクチンになりました。
※過去OSからアップデートでOSを上げているとアクティベートできない事がある

ただし、マザボを変えるのはちょっと注意が必要です。新しいPCとして判断されて、アクティベートがうまくいかないことがあります。特に既製品の場合は、運が良ければ問題ないけど、ダメなときは新しいOSを買わないとだめな場合があります。

自作やBTOなら、マザボを変えても、「PC新しくしたから!」って伝えれば大体大丈夫です。既製品の場合はちょっと神頼みが必要です。

OS自体はMicrosoftから落としてROMに焼いたりUSBフラッシュに入れてインストールメディアを作れます。アクティベート用のコードを購入する必要があります

既製品PCについてくるOSディスクはリカバリーディスクが殆どで初期化用のものになるため他PCで使えません

自己責任で組める人は自作PCの方がオススメ

既製品のゲーミングPCは下のようなデメリットがあります!

  • 細かいスペックが判りにくい
  • マザボ規格が無記名でサイズが判りにくい
  • 不必要なソフト入りで金額が割増になる
  • ブランド料金が入っている
  • パーツを外して売れない、もしくは売れにくい

市販のPCの公開スペックにはグレードとか書いてあるけど、実際のところ細かいスペックがわからず「これ高いの?安いの?」ってよく分からないことが多いです。

たとえばあらゆるデータを保存するSSD。「M.2 SSD:1TB (Gen4 NVMe)」って書いてあっても、実際の速度や製造メーカーが何処なのかがサッパリ分からないことがあります。同じ表記のSSDでも読み書き速度で大きく性能と金額が変わってきます。

そしてパーツの組み合わせが限定的で、欲しいパーツが組み込まれたPCを探すのが大変です。ゲーム動画を録ったり配信したりする人なら、映像をキャプチャしたり編集できたりと特化したPCが欲しいはず。でも、既製品やBTOだと、理想のパーツ構成ってあと一歩足りないことが多い。

「これが欲しい!」ってはっきり決まってる人は、自作PCの方がオススメです。自分で組み立てれば、長く快適に使えるし、将来的にもアップグレードしやすいですしね!

PCのマザーボードにはいくつかのサイズ規格がありますが、主に2種類に分けられます。それが「ATX」と「Micro ATX」です。ATXは一般的なデスクトップPCでよく使われる最大サイズです。一方、Micro ATXはサイズが一回り小さく、拡張スロットも少ないです。

既製PCの写真やカタログスペックだけではマザーボードのサイズを判断することが難しい場合があります。
※もし将来の拡張を考えているなら、ATXがおすすめです。

初心者は既製品かBTOのPCからスタート!自作は次の機会に

ここに辿り着いたってことは、PCについてあまり詳しくないと思います。そんな人には、まず既製品かBTOのPCを買う事をオススメします。

自作PCを作る際にほぼほぼトラブルに見舞われます。「画面に何も映らない!」なんてことはよくある話。メーカーに聞ける内容とは限らないので、自分で解決する能力が必要になります。PCの基本を知らないと、調べるのが結構大変です。なにせ何をググれば良いのかも分からない。

しかし、市販のPCを買ってからパーツ交換の経験を積むと、だんだんとコツがつかめてきます。そうすれば、自作PCで問題が起きても対応できるようになっていきます。

一度ゲーミングPCを使ってみると、「ここがイマイチ」とか「こういうのが欲しい」とかが分かってくるので、自分の理想のPCを具体的にイメージしやすくなります。

少しでも不安がある人は、最初のゲーミングPCは既製品かBTOのデスクトップで始めてみよう!

管理人の初めてのゲーミングPCは自作で、ちょっと失敗した話

15年ほど前、初めてゲーミングPCを自作しました。今思うと、結構お金の無駄遣いしちゃったなって思います。グラボの性能の違いもよくわからなくて、3枚も無駄にしています。

自作PCにした理由は、その頃はゲーミングPCがあんまりなくて、BTOもほとんどなかったからなんです。

パーツの基本はわかってたから、秋葉原のヨドバシとツクモに行って、なんとなく見比べて買える範囲でパーツを選んで組み立てたんだ。でもね、下調べしないで行ったのが失敗の始まり…。

手先は器用なので、PC組み立て自体はスムーズでした。インストールも無事に終え、起動も問題なくできる。しかし、全然ゲームが快適に遊べなくて、グラフィック設定を最低にしてもカクカクでした。

できあがったPCはゲーミングPCとしてはかなり低能な仕上がりでした。CPUもグラボも中の下クラスで、使えるパーツは古いPCから引っ張ってきたやつ。全部込みで8万円くらいだったでしょうか。

で、「グラボが悪いんだ!」って気づいて、新しいグラボを買ったけど、ちょっとしか性能変わらなくて、またお金の無駄遣い。当然です、グラボの番号の意味なんてわかっていなかったのですから。「+1万くらいのボードを買えば性能上がるだろう」くらいのノリで購入してしまいました。

その後、グラボの規格が変わって、ちゃんとしたのを買ったけど、やっぱりゲームはカクカク。これで学んだ教訓は、「安く組むなら、ちゃんと知識がないとお金をドブに捨てることになる」ってこと。グラボを買い換えた合計のお金で良いグラボが買えてるんです。

もしゲーミングPCを買うか自作するなら、良いグラボをちょっと頑張って買った方が幸せになれるよ。でも良いグラボって言われてもわからないと思います。これについては、詳しく記事にしてるから、興味がある人は読んでみてください。