PS5やSwitchみたいな家庭用ゲーム機は、本体とゲームを買えばすぐに遊べてラクチンですよね。でも、PCでしか遊べないゲームもとても多い。ゲーミングPCを持ってなくて歯ぎしりしている人も多いハズ!
しかも、最近は家庭用ゲームの多くが、高性能なPCでもっと快適に遊べたりするんです。
昔は、「とりあえず家庭用ゲーム機で出して、売れたらPC版も出すか」って流れがじつに多かった!でも最近は無料のゲーム開発ツールであるUnityやUnreal Engineが普及して、インディーズ開発がしやすくなり、ゲーミングPCの需要がグンと上がってるんです!さらにPCゲームの需要が増えたことから大手メーカーのゲームでも家庭用とPC版を同時に発売する流れが多くなっています。なによりSNSで良くバズるゲームはインディーゲームが多く、PC版しか遊べないことも多いんです。
「お金貯まったし、ゲーミングPC買うぞ!」って思ったはいいけど、「どんなPCを買えばいいの?」って悩む人、多いんじゃないでしょうか?まずどこで買えば良いのかわからない…。間違っても家電量販店では買わないようにね!
ゲーミングPC選びで失敗しないためのポイントがあるから、それを教えます!
「ゲーム性能のカギ」はグラボにあり!複数パーツに惑わされない!
グラフィックボード(またはグラフィックスカード、GPUとも呼ばれます)は、ゲームやビデオ再生、グラフィックス処理を担当するPCパーツです。モニターに映像を出力する役割もあります。
ゲーミングPCに絶対に必要なのが「グラフィックボード(グラボ)」です!簡単に言ったら処理能力が高いグラフィックボードが搭載されたPCをゲーミングPCと呼びます。
※マルチディスプレイ用など特殊な役割を持つ、特色が異なるグラボもあります。
グラフィックボードの中には、グラフィック専用のCPUの親戚「GPU(Graphics Processing Unit)」が入ってます。このGPUの性能が良ければ、ゲームを快適に、しかも高画質で楽しめるという簡単な話です。グラフィックボードの中には専用メモリが入っていて、これもゲームの快適さに大きく関わってくるよ。
GPUは映像処理特化のチップ!
ゲーム以外にも3DソフトやPhotoshopなどの画像処理ソフトでも使われるよ!
PC購入時の注意!グラボ搭載かチェックしよう
市販されているPCは大きく分けて2種類。グラフィックボードが入っているPCと入っていないPCがある。グラフィックボードが入っていないPCは事務作業用とか、そういう用途で使われるPCだね。初心者にとって罠だなぁと思うのは、高価な事務用PCでもグラボが入っていないことがあるんだ!特に有名メーカーPCはブランド料が入っているので高い!
初心者が一番気をつけるべき点、それは「高いPCだからってゲームがバリバリ遊べるわけじゃない」ってこと。グラボにちゃんとお金がかかってるかどうか、スペックを見て確認しないとわからないんです。最悪の場合、グラボが入ってないPCもあるから、買う時はしっかりチェックしよう!
”ゲーミング”とついているものは基本的にグラボが搭載されてるよ!
ただし、前の世代の低スペックグラボでもゲーミングと称しているPCが多いから注意!
グラボは基本的に高いほど良い
グラボは、大まかに「上級」「中級」「下級」とグレードが分けられる。それぞれのグレードの中でも更に3パターンぐらいあります。単純にお金が高いグラボほど処理能力が優れているので、予算次第でゲーミングPCの性能を決めることができるよ!例えば3万円くらいのグラフィックボードなら「中級の下」という感じ。3万円払えば、それなりのゲームを画質を落とせばそこそこ遊べます。
主に、GPUの性能とGPUメモリの多さで価格が決まるから、ハイグラフィックなゲーム環境が欲しいなら、高いグラボを選ぶのがベスト。ただし、出力ポートやオーバークロック版みたいな特殊機能で価格が上がってることもあるから注意。
グラボの型番の数が高いほど「新しい世代」かつ「性能が高い」ことが多いから、最低知識があれば比較的簡単に選べるよ。
つまりグラボにいくら使えるかでゲーミングPCの性能が決まる!
「CPU」はグラボの次に大事!
CPUはPCの脳みそみたいなもの。算数ができない人が電卓を持ってても計算できないのと一緒で、CPUが弱いとグラボの性能を生かせないんです。
簡単に言うと、「PC全体の性能にCPUが大きく関わってる」ってこと。だから、ゲーム中にGPUがメインで働いてるとしても、CPUの性能が低いとゲーム体験にも影響するんです。
中にはグラボの性能を底上げしてくれる機能を持ってるCPUもあるから、予算に余裕があるならCPUにもちょっと投資するのがおすすめだよ。
CPUは平均価格帯以上のものであればそれなりに問題なく快適なゲームを行える
CPU性能が足りないと定期的に画面が引っかかったりなどちょいちょいストレスの溜まる症状が発生します。
例えばフィールド場を走り抜けるときはヌルヌルだけど、攻撃を与えるアクションがヒットした時やメニュー操作などで引っかかりが出る場合はCPUの性能が足りない恐れがあります。
ゲームだけにこだわるなら
一番お金をかけるのはグラボ。次にCPUです!
グラボ買うとき、どこをチェックすべき?
気にするべきスペック
- メーカー
- GPUの型番
- GPUメモリの量
- 出力ポート
メーカー
グラボの世界で最もメジャーなのが、NVIDIA(GeForce)とAMD(Radeon)です。まずNVIDIAとAMDのどちらにするか決める必要があります。
※NVIDIAというメーカーが生産するGPUがGeForce
※AMDというメーカーが生産するGPUがRadeon
他にAppleやIntelもあるけど、これは特殊なケースだから普通のゲーマーは気にしなくて大丈夫。特にAppleはMac用だから、ゲーム目的ならWindows必須なので除外。
MSIやGIGABYTEなど、いろんなメーカーからグラボが出てるけど、これらは基本的にNVIDIAやAMDのGPUを使って作ってるから、GPUの型番が同じなら性能もほぼ同じってこと。
メーカー選びは、実はそんなに神経質にならなくても大丈夫。好みのブランドで選んでもいいし、例えば「マザボがASUSならグラボもASUSで」とか、そんな感じで選んでもOK。昔は相性問題とかあったけど、最近は聞かないからね。後でGeForce→Radeonに変更することも可能。
NVIDIA(GeForce)とAMD(Radeon)はどちらが良いかも迷うと思いますが…フィーリングでOK
それでも無難なGPUが良いと思うならNVIDIA(GeForce)を選びましょう。この2種は追い越し追い越されと良いとこ悪いとこが時期で変わります
※よく言われるのは3DはNVIDIA(GeForce)で、2D・動画はAMD(Radeon)が強い
重要なので何度も言いますが、「グラボはどっちでも良い」です。迷ったり、頭が追いつかない!って人はNVIDIA(GeForce)にしてください。
NVIDIA(GeForce)の方が情報が多いので問題が発生したときに解決しやすいのでオススメしています。
GPUの型番
NVIDIA(GeForce)とAMD(Radeon)の型番の見方は違うけど、共通してるのは数字が大きいほど新しくて性能がいいってこと。だから、型番で大体の性能がわかるようになっている。
GeForce
GeForce | RTX 40 90 Ti レイトレ+世代+性能+付加価値 |
---|---|
├レイトレ | RTX:レイトレ対応 GTX:レイトレ非対応 |
├世代 | 20:2019年頃 30:2021年頃 40:2022年頃 |
├性能 | 50:エントリー 60:ミドル 70:ハイミドル 80:ハイ 90:ハイエンド |
└付加価値 | OC:オーバークロック済み Super/Ti:高クロックやメモリ増量など強化済み |
Radeon
Radeonは世代によって型番の書き方が異なるので注意が必要です。この記事を書いている2023年末では下のようになっている。
Radeon | RX 7900 XTX 世代冠+世代・性能+付加価値 |
---|---|
├世代冠 | とりあえず現状はRXがついている |
├世代・性能 | RX 4X0-5X0 RX 5XX0 RX 6XX0 RX 7XX0 XXの箇所の数字が大きいほど最新で性能が高い |
└付加価値 | XTよりXTXが高い GREなど挟まれることもあるが何かついている方が性能が高い |
GeForceは50〜90で性能を比較しやすいので、世代を問わず「70番台を持ってる〜」と比較できます。RadeonもGeForceの何番台相当などかなど比較サイトがあります
個人的に60番台は「もうちょい頑張れ!」という性能なので70番台以上のグラボをオススメします
GPUメモリの量
グラボのメモリは2GB〜24GBなどピンキリ。メモリの種類もGDDR6などがあり、世代によって量やグレードが変わります。GDDR4,5,6とグレードが迷いますが1世代前で十分です。今が6なのでGDDR5で選んでも性能の違いは極端に変わりません。とにかくメモリ量が重要です。
普通のPCメモリはCPUの作業用だけど、GPUメモリは画像処理専用。つまり、GPUメモリが多いほど、高画質なゲームをサクサク遊べるようになるんだよ。4K画質や高フレームレートを求めるなら、メモリ量が多いグラボがおすすめ。
GPUメモリは8GBあればそんなに困ることはないよ!最低でも6GBは欲しい!24GBはべらぼうに高いし一般向けじゃない…
仮想通貨のマイニングや流行りのAI系の処理だとメモリガン積みしますがゲーマーにはそんなに影響はないはず
2GBとかの低メモリはモニター4枚出力などゲーム以外の用途のものだったりします
出力ポート
出力ポートとは、モニターとPCをケーブルで繋ぐための穴です。マザーボードにも映像出力ポートはあるけど、グラボの映像を使いたいならグラボの出力ポートからモニターにケーブルを繋がなければならない。
出力ポートにはHDMIやDP(DisplayPort)、USB-Cなどがあるけど、世代によって種類が違うから注意。基本はHDMIがついてるけど、DP対応のモニターを使ってる場合は、DPが使えるグラボが必要。この辺りは使うモニターのポートに合わせて選ぼう。最悪、1種類ずつついているグラフィックボードを選べばOK。
出力ポートの数にも注目!例えば、2つのモニターに映像を出したいなら、出力ポートが2つ以上あるグラボが必要になってくる。
ゲーミングPC選び、最後の豆知識とまとめ!
グラボの性能が上がるということは消費電力や熱量が上がります。特に注意すべきなのは消費電力です。PCには電力供給するための電源部分があるのですが、出力に限界があります。もし低価格の弱い電源を利用している場合は最悪グラボが動きません。
性能を安定させるためには、余裕のある電源を使用する必要がありますが、高性能な電源は高価で電気代も増えることになります。
殆どの場合、CPU自体にグラフィック機能がついています。オンボードグラフィックと呼ばれており、これはグラボが無くてもマザーボードのポートへケーブルを繋げるだけで映像出力できます。どんなに性能が良いオンボードグラフィックと謳われても価値はないなので希望を持たないでください。
まとめ
- まずはグラボのメーカーを決める
- 予算に応じてグラボの性能を決める
- GPUのグレード
- GPUメモリの6G〜8G
- 必要な出力ポートチェック
- グラボの性能に合わせたCPUを選ぶ
- 高いグラボなら高いCPU
- 安いグラボなら安いCPU
グラボは上記のように決めよう。
市販のゲーミングPCを手に入れる場合も、まずチェックするのはグラフィックボード。なぜか?グラボの性能が低くても他のパーツで価格が高くなってる場合があるから!場合によっては前世代の低いグレードなのに高性能とPRしている場合もある。だから、ただ価格高いから良いゲーミングPCとは限らない。
ゲーミングPCを選ぶ時のコツは、まずNVIDIAかAMDのグラフィックボードのページをチェックして、現在のグラボの型番を調べること。公式サイトなら性能順にズラッと並んでいるので、狙うべきグレードを探しやすくなっています。この点を押さえておけば、ゲーミングPC選びもグッと楽になるよ!